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●編集スタッフより一言

スタッフ

腰痛や神経痛における治療の第一歩は「理解をする事」です。どうしてこの痛みが起こっているのか。何が原因となってそうなってしまっているのか。「因果関係」を絞り込む事によって回復/復帰というゴールは一気に近づきます。ですが、ほぼ例外なく「目の前の痛み」に意識が向かい、「原因?それどころじゃない!!」という患者さんが殆どです。そんな時に頼もしいのが「即効で目の前の痛みを取るペインクリニック」なのです。

●ペインクリニックとは

ペインクリニック

「目の前の痛みを取る」事に強い西洋医学的治療

ペインクリニックとは正にその名が示すとおり「ペイン=痛み」に対して働きかける「専門医」と言う事ができます。

局所麻酔を用いた「即効性」の「鎮痛」治療がその最大の特徴です。

腰痛椎間板ヘルニア坐骨神経痛といった症状に「突然」襲われた人などは「何だこれは??」と思うと同時に「とにかくこの痛みを取り除いて欲しい!」という思いで頭が一杯になってしまいます。

本来の治療は

  • この痛みは一体何なんだ??
  • どういう仕組みでこの痛みが『今』起こっているんだ??
  • 何が原因でこの状態を引き起こしてしまったのだろうか??

といった、その痛みが起こる仕組み(メカニズム)をしっかりと把握し、「因果関係」を絞り込む事が非常に重要となってきます。

何故なら「痛みを引き起こす原因」に対して適切な処置を行わなくては、結局はまた同じ事を繰り返してしまうからです。(典型的な再発パターン)

腰が歪んでいるのに、その歪みについて考えず、とにかく痛み止めの薬だけを飲んで済ませる。これでは肝心の「根本原因」がそのまま放置されてしまいますし、当然、薬の効き目が失われれば痛みは戻ってくるだけです。

ですが、そうも言ってられない程の痛みの場合、「とにかくまずはこの痛みを何とかしてからだ!!」という場合に頼もしい存在が「ペインクリニック=痛みを取り除くことに強い治療院」というわけなのです。

「麻酔科」から生まれたペインクリニック

ペインクリニックで行われる治療は「ブロック注射」が主となります。

このブロック注射は主に「局所麻酔」による鎮痛と根治を目的としたものなのですが、「麻酔」と言う言葉からも連想できるように、「専門科」としては「麻酔科」がペインクリニックの発祥です。

つまり、「ペイン科」「ペインクリニック科」という「専門科」は存在していません。

「あれ?ここは『麻酔科』って看板になってるけど、、腰痛とか肩こりって治療してもらえるのかな・・・」

とペインクリニックの前まで来て、また病院の診察棟まで来て躊躇する人もいるかと思います。

ですが、それで間違いないのです。

「麻酔外来」「麻酔科:ペインクリニック診察」といった記載が見つかるかと思います。

それが「ペインクリニック」としての機能を持っている証です。

「鎮痛」と同時に「根治」にも効果的なペインクリニック

ペインクリニックといえば「即効性」「鎮痛」がその特徴となりますが、決して「痛みを取るだけ」ではありません。

「自律神経を調整し 『交感神経』 『副交感』 の振幅バランスを取る治療」

としての顔もペインクリニックは持っています。

ですので、ペインクリニックは「鎮痛」「根本対処」の2段階治療が本来の流れと言えるでしょう。

「ペインクリニックって痛みを取るのが専門なんだよね」

と受け止めている方が多いと思いますが、それは「半分正解」という事なのです。

ペインクリニック専門医は国内の1,400人以上

現在、日本には約1,400人以上のペインクリニック専門医がいます。

「腰痛」「肩こり」「坐骨神経痛」「ぎっくり腰」「腰椎/頸椎椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」等など、その治療対象となる疾患/症状で悩む人の数からすればまだまだ十分とは言えない数かもしれません。

ですが、ペインクリニックを開業する医師、携わる医師は着実に増えてきています。

間違いの無い、信頼できるペインクリニックに身体を預けたいという方はペインクリニック学会が定める「ペインクリニック専門医」所属の病院/ペインクリニックに通院されるのが良いでしょう。

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●ブロック注射:ペインクリニックの代表的な治療法

ペインクリニック

ブロック注射による局所麻酔

ペインクリニックで最も代表的な「鎮痛処置」が「神経を局所麻酔によってブロックするブロック注射」によるものです。

これには歯医者さんの麻酔に見られるような、極めて強力な「鎮痛効果」と「即効性」がありますので、緊急時には特に重宝されています。

そして、このブロック注射には非常に多種多様な種類があります。

まず、ブロック注射は「対象となる神経/筋肉等」によって分かれます。

  • 1.『感覚神経ブロック』 : 感覚 / 知覚神経をブロック
  • 2.『運動神経ブロック』 : 運動神経をブロック
  • 3.『自律神経ブロック 』 : 自律神経の中でも主に交感神経をブロック
  • 4.『筋肉ブロック』 :  筋肉へのブロック、トリガーポイント注射とも呼ばれる
  • 5.『関節ブロック』 : 関節部位へのブロック

これは大まかにブロック注射を打つ 部位の種類 で分類したものです。

次に「対象となる部位の『位置』」によって分かれます。

これは全身の筋肉、感覚神経・運動神経・関節の数だけ存在すると言って良いので、代表的なものだけを列挙しておきます。

  • 1.『仙骨裂孔ブロック』 : 仙骨の裂孔にブロック注射
  • 2.『坐骨神経ブロック』 : 坐骨神経にブロック注射
  • 3.『椎間板ブロック』  : 椎間板にブロック注射
  • 4.『仙腸関節ブロック』 : 仙腸関節にブロック注射
  • 5.『椎間関節ブロック』 : 椎間関節にブロック注射
  • 6.『傍脊柱筋ブロック』 : 脊柱起立筋にブロック注射
  • 7.『仙骨神経叢ブロック』 : 仙骨神経叢にブロック注射
  • 8.『腰神経叢ブロック』 : 腰神経叢にブロック注射
  • 9.『腕神経叢ブロック』 : 腕神経叢にブロック注射
  • 10.『頸神経叢ブロック (星状神経節ブロック等)』  : 頸神経叢にブロック注射
  • 11.『三叉神経ブロック』 : 三叉神経にブロック注射
  • 12.『後頭神経ブロック』 : 後頭神経にブロック注射
  • 13.『肋間神経ブロック』 : 肋間神経にブロック注射

これは具体的な注射部位によって分類されたものです。

更に、注射のタイプ(方法論)によって更に分けられます。

  • 1.『ファセットブロック』 : 椎弓の突起付近に注射
  • 2.『硬膜外ブロック』 : 脊髄を包む「硬膜」の外側にある「硬膜外腔」に注射
  • 3.『神経根ブロック』 : 神経根に直接注射
  • 4.『くも膜下ブロック』 : 脊髄を包む「くも膜」直下に注射
  • 5.『永久ブロック』 : 神経破壊薬を使用したブロック注射
  • 6.『椎間板内ステロイド注射』  : ヘルニア部位に直接ステロイドを注射
  • 7.『塗布麻酔』  : 直接皮膚に塗布する
  • 8.『トリガーポイント注射 (筋肉注射)』 : 筋腹に多く見られるトリガーポイントに注射

以上が主だったブロック注射の名称となります。

最後に、「注射される薬剤」についての分類です。

  • 1.『局所麻酔』 : ブロック注射では最も代表的な麻酔薬
  • 2.『抗炎症薬』 : 症状が比較的経度の場合等
  • 3.『神経破壊薬』 : 症状が重度の場合に使用(アルコール等)

これらがブロック注射を通して注射される薬剤になります。

如何でしょうか?「ペインクリニックと言えばブロック注射」というイメージの方も多いと思いますが、一口にブロックと言っても、これだけの分類が可能なのです。

そして、更に困った事には同じ部位の同じブロック注射であっても、医師によっては呼び方が異なるケースが少なくありません。

どういうこと事かと言うと

  • 「ブロック注射」
  • 「星状節ブロック注射」
  • 「自律神経ブロック注射」
  • 「頸神経叢ブロック注射」

上記のブロック注射は全て、「同じ部位」に「同じ方法」で「同じ薬」が注射されるものとも言えるのです。

患者さんが「??」となるのは大体がこの「呼び名」の部分なのですが、これは「腰痛 / 腰椎症 / 慢性痛」といったケースと全く同じとお考え下さい。

大切な事は「呼び名」ではなく、その「治療の仕組み」にあります。

実際のペインクリニックでの治療の際には、1つだけのブロック治療よりも、「組み合わせ」による治療を行う事の方が多くなりつつあるようですので、必ず、

  • 1.どのようなブロック注射を
  • 2.どういった目的で行うのか

を自分自身でしっかり把握された上で治療を受けるようにしましょう。

患者自身の理解と納得が特効薬である事は西洋医学も東洋医学も共通なのです。

主なブロック対象は「感覚神経」と「自律神経」の2つ

ペインクリニックで行う「ブロック注射」では主に

  • 1.「感覚 / 知覚神経」 : 神経を麻痺させて、痛みを取り除く
  • 2.「交感神経(自律神経)」 : 交感 / 副交感のバランスを整え、血流を改善し、筋肉 / 神経を回復させる

の2つの神経に対する働きかけを行います。

恐らく、殆どの人が「1」については良く知っているでしょうが、「2」については余り知らないのではないでしょうか。

ペインクリニックもまた、「ブロック注射」を通して、「痛みの鎮痛」の先にある「根本治癒」を目的とした段階的な治療法と言えるのです。

※ブロック注射による鎮痛処置には「飛び上がる程痛かった」「チクッとしただけだった」といったようにその痛みについては非常に大きな個人差が存在しています。これは「神経根にまで注射針を刺さないと効果が見込めない」とする説も西洋医学の世界ではある為に、医師によって注射を刺す深さが異なる事が原因と考えられます。激しい痛みを伴うブロック注射は「神経根」まで刺し、「痛みを余り感じなかった」場合は神経根の手前で止めている可能性が高いです。

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